一般社団法人新金属協会

シリコン部会記者会見開催

シリコン部会(部会長:角谷 宏 信越半導体(株)社長室担当部長)は、3月13日に学士会館で記者会見を開催、
別紙の2018年シリコン生産、販売、輸出等の実績を報告するとともに、2019年の需要見通しを説明しました。

概要は次の通りです。

2018年
2018年の多結晶国内生産は、シリコンウエーハ市場の好調に支えられ、
前年比1%増の10,856トンと前年に引き続き10,000トンを上回った。
単結晶国内生産は、半導体需要の拡大に伴い伸長し、前年比9%増の10,034トンと過去最高を更新した。
5年連続の増加となると共に初めて10,000トンの大台を超えた。
国内単結晶の販売についても、前年比10%増の10,962トンと過去最高となった。
国内向けは前年比5%増の4,467トン、海外向けは前年比13%増の6,495トンと大幅増となり、
輸出比率は前年の57%から59%に拡大した。

2019年
当部会は、2019年のウエーハ需要について、WSTSや各種予測も踏まえ、メモリー需給バランス改善と半導体メーカーの能力増強、
ロジックやメモリーなどの先端品需要の拡大などにより、年間では緩やかに成長するものと予想する。
2019年の単結晶国内生産は、300mmを中心に堅調な需要が継続することを予想し、前年比3%増の10,340トンを見込む。
2019年の国内単結晶販売についても、堅調な需要が継続すると予想し、前年比3%増の11,290トンを見込む。
輸出比率に関しては昨年並みの59%程度になると予想する。
多結晶需要については、半導体向けシリコンウエーハの生産拡大に伴い、生産量は増加するものと予測する。
尚、多結晶シリコン製造メーカー1社から2019年3月末をもって事業撤退する旨公表があった。

<今後のシリコン業界の課題>
①需要構造変化と品質高度化への対応
1)最先端デバイスの高精度要求への対応
2)パワー半導体の需要増への対応
3)生産性向上と不断のコスト低減
②世界的に割高な国内電力料金への対応
③継続的成長を実現する安定的収益確保
④供給安定化への対応

2018実績予測表