タンタル部会(部会長:三井金属鉱業(株)機能粉事業部 営業部 副部長)は、2018年のタンタル需要実績を集計し
公表しました。
概要は次の通りです。
2018年上半期(1月~6月)のタンタル国内需要について、
コンデンサ向けは対前年同期比で増加していると推定される。
国内タンタルコンデンサの2018年上半期生産は約9.7億個と
前年同期比+10%の伸びを見せ、生産拡大が続いている。
2018年下半期(7月~12月)のタンタル国内需要についても、
コンデンサ向けは対前年同期比で増加していると推定される。
国内タンタルコンデンサの2018年下半期生産は約9.7億個と
前年同期比+5%の伸びを見せ、上期に続き生産増加が続いている。
国内タンタルコンデンサメーカーの生産の国際的な分業体制は継続しており、
国内コンデンサ生産統計数量とタンタル材世界消費数量は、
必ずしもリンクするものではないことは留意しておく必要があるものの、
2018年下半期についてはタンタルコンデンサの国外生産に関しても増加傾向にあったと推定される。
化合物については、スマホ市場の停滞による生産減の影響を受け、
一昨年より続いているSAWフィルタの在庫調整は長期化の様相を呈している。
そのためタンタル酸リチウム単結晶用の高純度酸化タンタルの需要も引き続き低迷している。
光学レンズ向けの酸化タンタルの需要も弱含んでいる。
また、炭化タンタルについては、日本機械工具工業会の統計によれば
超硬工具向け炭化タンタルの2018年の消費量は23.1トンであり、
2017実績の19.8トンと比べ、消費量は17%と伸びを見せた。
半導体向けタンタル薄膜材料向け需要については、
2018年下半期も好調な半導体需要に支えられ、引き続き堅調であったと推定される。
スーパーアロイ等の合金向けも、底堅い需要が続いており、堅調に推移したと思われる。