シリコン部会(部会長:信越半導体㈱ 社長室 担当部長 写真)は、7月18日に決算報告のための新聞記者会見を開催しました。会場の学士会館に報道関係者12名、アナリスト7名、シリコン部会・事務局から11名の合計30名の関係者が出席しました。
2011年の決算について、角谷部会長より次の通り報告がありました。
当部会メンバー各社の2011年連結シリコン売上高合計は,秋口以降の需要減により前年度比▲10%の7,008億円となった。
設備投資は各社共に大規模な増強投資は無く,微細化対応の投資が主体であり,前年度比▲11%,売上高比9.0%の632億円となった。
研究開発費は,微細化対応,パワー半導体向け開発,及び次世代品開発等により,前年度比+51%,売上高比3.7%の259億円となった。
また,設備投資と研究開発費の合計では前年とほぼ同じの,売上高比12.7%の892億円となった。
営業利益は,前年度比▲36%,売上高比2.5%の175億円となった。
2012年の見通しについて、本年2月9日に開催した記者会見で説明した物量の状況に関し、約半年が経過した現在での見方について、次の通り見解が示されました。
多結晶需要については,再生エネルギー関連での一時的な低迷はあるものの,堅調に 拡大する半導体向け,および,今後とも中長期的に拡大する太陽電池向けは,共に順調に拡大してゆくものと予測する。
国内単結晶生産は,加盟各社の方針に則った海外生産の増加や加盟メンバーの国内工場閉鎖はあるものの,その影響は限定的で,6月までの実績推移と今後の需要見込みを考慮して,ほぼ年初予測の7,748トン並を見込む。
単結晶販売は,年初の低迷から内需・輸出共に順調に回復しており,今後についても需要増を見込むことで、ほぼ年初予測の8,870トン並を目指す。
最後にシリコン業界が直面している課題について、次の6項目を説明しました。
<シリコン業界の課題>
1) グローバルな需要構造変化への対応
2) 微細化進展に伴う,より厳しい品質要求への継続的対応
3) 電子機器の更なる低価格指向に対するコスト合理化対策
4) 再投資可能となる収益の確保
5) 電力の安定供給の確保
6) 円高の長期化への対応
記者会見で配付した統計を掲載します。
なお、記者会見内容の全文は、会員専用サイトに掲載しました。