一般社団法人新金属協会

シリコン部会記者会見開催

シリコン部会(部会長:角谷 宏 信越半導体(株)社長室担当部長)は、2月6日に学士会館において新聞記者会見を開催しました。
当日は、角谷部会長が体調を崩して欠席になっため、長谷部 政美 副部会長(シルトロニック・ジャパン(株)代表取締役社長)が、発表と質疑応答に対応しました。
別掲の「高純度シリコン生産と販売の推移」により、2012年の高純度シリコン生産、販売、輸出等の実績に関し、

「2012年の多結晶国内生産は,半導体向けの低調により,生産調整を行ったことから,前年実績12,133トン比で▲10%の10,964トンとなった。
一方,単結晶国内生産は,年初及び年後半のシリコン需要低調に加えて,加盟会社の方針に則った海外生産の増加や工場閉鎖の影響もあり,前年実績7,379トン比▲9%の6,685トンと2年連続の減産となった。
国内単結晶の販売についても,単結晶生産の減産と同じ要因により,前年実績8,455トン比▲7%の7,869トンとなった。
単結晶販売の内訳は,内需が▲8%の3,528トン,輸出が▲6%の4,341トンとなり,国内デバイスメーカーの海外生産比率の拡大と海外ファンドリーメーカーへの委託増加により,輸出比率は前年の54.7%から55.2%へ増加した。」

と発表。
また、2013年の見通しについては、

「多結晶需要については,堅調に拡大する半導体向け,および,今後とも中長期的に拡大する太陽電池向けは,共に順調に拡大してゆくものと予測する。
2013年の国内単結晶生産は,前年からの調整局面が終了し、300mmを中心とした需要の回復を見込むことで,前年比+5%の7,020トンと予測する。
単結晶販売については,内需が+4%の3,665トン,輸出は+6%の4,597トン,合計+5%の8,262トンと予測する。その結果,輸出比率は56%と見込んでいる。」
と発表。

最後に、シリコン業界の課題を次の6点で説明しました。

1) 微細化進展に伴う,より厳しい品質要求への継続的対応
2) 再投資可能となる収益の確保
3) 電力料金値上げへの対応と電力安定供給の確保
4) 円高の長期化への対応
5) 電子機器の更なる低価格指向に対するコスト合理化対策
6) グローバルな需要構造変化への対応

13.2シリコン生産と販売推移