タンタル部会(部会長:城野 裕隆 三井金属鉱業(株)執行役員 レアメタル事業部長)は、2012年のタンタル需要実績を集計し、公表しました。
粉末は、159トンと対前年比35%の大幅減となりました。化合物も97トンと同7%減となり、製錬部門は合計256トンでリーマンショック後の後退以上の落ち込みとなりました。
一方、加工品は、154トンと対前年比12%増で推移しました。
タンタル部会では、この結果について、次の見方をしています。
「2012年のタンタル国内需要は、用途毎にバラツキが見られ、上半期は堅調に推移したものの、下半期は低調であった。
タンタルコンデンサは、昨年のタイ洪水の影響を引きずり上半期の国内生産は堅調に推移したが、
下半期になると海外工場の生産回復やノートPCの販売不振に加え、自動車の減産等による需要減も見られ低調に推移した。
タンタル化合物は、光学用酸化物が秋口迄は堅調に推移したが、秋口以降はコンパクトデジタルカメラの販売低調等により需要の大幅な下降傾向を示した。
単結晶用酸化物は好調なスマートフォン需要を背景に堅調に推移した。
超硬工具用炭化物は上半期の需要減退傾向から、下半期は自動車の減産等から更に悪化した形となった。
(以上、当協会発行「新金属工業」No.396号 2013年春号より抜粋。)