2024 年度(2024 年 1 月~2024 年 12 月)の化合物半導体製品の出荷額は、前年比 127%の300億円となりました。 結晶別ではGaAs、InP、その他は増加、GaPは減少となりました。 用途別では可視LED、LD、その他は増加、赤外LED減少となりました。 ...
2024 年度(2024 年 1 月~2024 年 12 月)の化合物半導体製品の出荷額は、前年比
127%の300億円となりました。
結晶別ではGaAs、InP、その他は増加、GaPは減少となりました。
用途別では可視LED、LD、その他は増加、赤外LED減少となりました。
1.GaAs
2024 年度のGaAsの売上高は、前年比124%の184.4億円と増加しました。
国内向けは同101%の30.7億でほぼ横並び、海外向けは同130%の153.8億と増加しました。
GaAsの主な用途市場はスマートフォン等に使用される高周波デバイス、また各種の表示機器やセンサ
等に使用される可視・赤外 LED、および光ディスク・加工機・センサ等に使用されるレーザダイオード
(LD)等があり、2023年度は世界的な政情不安や中国の景気減速の影響を受けたものと推察されますが、2024年度は欧米市場で回復傾向。ただし、中国市場の低迷とGa輸出規制は依然続いており、見通しは不透明です。
2.GaP
2024 年度のGaP の売上高は、前年比85%の6.9億円と減少しました。
国内向けは同61%の2.0億円、海外向けは同101%の4.9億円と横並びとなりました。
GaPの主要用途は可視LEDです。コロナ対応のための在庫積み増しによるGaP-LED使用機器の増加傾向は、国際情勢の変化による家電等の需要減で在庫過多となり減少傾向に転じ、調整局面が続きましたが、海外向けを中心に回復傾向が見え始めました。
3.InP
2024 年度の InP の売上高は、前年比130%の85.3億円と増加しました。
国内向けは同172%の26.8億円、海外向けが同117%の58.5億円と増加しました。
InPの主要用途である光部品向け受発光素子が、データセンター向けを中心として高需要が継続したと推察いたします。
・協会会員外の化合物半導体メーカーにも広く調査協力を呼びかけ、化合物半導体の市場規模調査を実施し、業界動向についての基礎資料の充実を図るとともに、上期と下期の2回に分けて、業界の出荷状況を経済産業省と報道機関に報告しました。また、市場規模調査の在り方等について検討し、引き続き統計類の充実を図るた...
・協会会員外の化合物半導体メーカーにも広く調査協力を呼びかけ、化合物半導体の市場規模調査を実施し、業界動向についての基礎資料の充実を図るとともに、上期と下期の2回に分けて、業界の出荷状況を経済産業省と報道機関に報告しました。また、市場規模調査の在り方等について検討し、引き続き統計類の充実を図るための活動を進めました。
・非鉄金属7団体が共同で運営する学生リクルート向けホームページの維持、管理を行いました。
・協会ホームページで部会活動、業界動向等の情報を広く発信するための議論を行い、発信内容を検討しました。
導体と絶縁体の中間にあって、条件次第では導体にも絶縁体にもなり得る物質の総称である。
Si,Ge等は単体の元素の半導体であるが、複数の元素の化合物で半導体の性質をもつものを…
導体と絶縁体の中間にあって、条件次第では導体にも絶縁体にもなり得る物質の総称である。
Si,Ge等は単体の元素の半導体であるが、複数の元素の化合物で半導体の性質をもつものを化合物半導体と呼ぶ。その組合わせは、いろいろあるが代表的なものとして周期律表のⅢ族とⅤ族(GaAs,GaP,InP等)あるいはⅡ族とⅥ族(ZnSe,CdSe等)、Ⅳ族同士(SiC)の組合わせがあり、それぞれ異なった機能を発揮する。
化合物半導体にはSi等の単体元素半導体に比べ、次のような優れた特徴がある。
・受発光機能
・高速動作特性
・高周波特性
・磁電変換機能
・耐放射線・耐熱特性