一般社団法人新金属協会

ターゲット部会

業界業況

【半導体用ターゲット】 26年1-6月概況 2026年上半期(1-6月)の世界半導体市場は、生成AIの急速な普及とそれに伴うデータセンター投資の拡大を背景に、引き続き高い成長を維持した。WSTS(世界半導体市場統計)が発表した2026年春季半導体市場予測によると、2025年の世界半導体市場(金額ベー...

業界業況

【半導体用ターゲット】 26年1-6月概況

2026年上半期(1-6月)の世界半導体市場は、生成AIの急速な普及とそれに伴うデータセンター投資の拡大を背景に、引き続き高い成長を維持した。WSTS(世界半導体市場統計)が発表した2026年春季半導体市場予測によると、2025年の世界半導体市場(金額ベース)は前年比26.2%増となり過去最高を更新した。さらに2026年については前年比89.9%増とさらなる大幅な市場拡大が見込まれている。2026年3月までの実績が前回予測を大幅に上回ったことならびに、市場成長加速の勢いが極めて強い状況が継続するとの見立てから、2026年の市場規模予測は前回予測比で約54%上方修正となった。

製品別では、2025年に引き続き、AIサーバーや高性能コンピューティング(HPC)向けのロジック半導体に加え、HBM(高帯域メモリ)を中心としたメモリ製品が市場成長を牽引した。特に、AIインフラ投資の加速が先端ロジックおよびメモリ需要を押し上げ、それに対応する形でファウンドリ各社およびメモリ各社は先端プロセスの量産体制強化を進めた。

半導体用ターゲット材についても市場拡大が続き、先端ロジックやHBM向け需要の拡大が成長を牽引した。一方で、成熟ノード向けロジックや汎用メモリ、アナログ半導体、パワー半導体向けなどの需要の伸びは総じて限定的であり、市場環境は製品分野ごとの濃淡が見られた。また、米中摩擦の長期化、地政学的リスクや原材料価格変動リスクの高まりなど外部環境の不確実性が高い状況が続いており、サプライチェーンの分断リスクも引き続き懸念された。

 【HDD(ハードディスクドライブ)用ターゲット】 26年1-6月概況

各調査機関によると、HDDの年間総生産台数は、2025年の1億2,954万台(前年比+3.8%)から、2026年には1億3,500万台程度(同+4%程度)へ増加する見通しである。ノート・デスクトップPC向けや外付けHDDなどコンシューマー向け需要は引き続き減少傾向にあるものの、データセンター向けニアラインHDDの旺盛な需要が全体市場を牽引している。

データセンター向けニアラインHDDの生産台数は、2025年の7,477万台(前年比+18.5%)から2026年には8,400万台程度(同+12%程度)へ増加すると予想されている。生成AIの普及に伴うデータ量の増加を背景として、ハイパースケーラーを中心としたデータセンター投資は引き続き旺盛な状況が続いており、ニアラインHDD需要は強い状況が続く見込みである。

HDDメーカー各社は、高容量モデルへのシフトによってHDD1台当たりの容量を増やすことでハイパースケーラーからの需要に対応している。また、HDDサプライチェーンの中でも需要拡大を見据えた能力増強投資を発表するメーカーも出てきている。

【FPD用ターゲット】

2026年上半期(1~6月)のTV用パネル市場は、数量ベースでは大きな成長には至らなかったものの、パネル大型化が継続したことで面積ベースでは底堅く推移した。大型LCDを中心に中国メーカーへの生産集中が進み、生産調整による需給コントロールが市場を左右する状況が続いている。一方で、AI需要拡大に伴うDRAMやNANDなどのメモリ価格上昇はセットメーカーの収益を圧迫しており、下半期以降の需要については慎重な見方も出ている。

TV用途では、OLED TVが高級機種向けとして一定の市場を維持する一方、数量面ではMini LEDバックライトLCDなど高機能LCDの伸長が目立っている。特に中国系メーカーを中心に大型化と高画質化が進展しており、材料需要は出荷台数よりもパネル面積の影響を受ける状況が続いている。

中小型パネル市場では、スマートフォン向け需要は全体として力強さを欠くものの、OLED化は引き続き進展している。数量成長は限定的であり、低消費電力化や薄型化などの高機能化による差別化が進んでいる。

透明導電膜用ITOターゲット需要については、TV大型化や車載・IT用途向け需要に支えられ、2026年上半期も概ね堅調に推移したとみられる。一方で、用途ごとの需要動向には差が生じており、今後も市場動向を注視する必要がある。

2026年はITOの主原料であるインジウム価格の上昇も大きな注目点となっている。金属市況全体の上昇や投機資金の流入、中国による重要鉱物の輸出管理強化への警戒感などが背景にある。加えて、Aiサーバー向けの半導体基板用途などへの期待も高まっており、インジウム市場を取り巻く環境は変化しつつある。もっとも、現時点での需要の中心は依然としてITO向けであり、FPD市場の動向が需給に与える影響は大きい。

2026年下半期(7~12月)のFPD市場については、上半期の前倒し需要の反動や部材価格上昇などの懸念材料がある一方で、中国メーカーによる生産調整や大型TV、高機能LCDの拡大が下支え要因になると考えられる。透明導電膜材料市場についても、用途ごとに濃淡はあるものの、概ね安定した推移が見込まれる。今後もFPD市場動向に加え、インジウム価格および関連材料の供給動向を注視していきたい。

活動概要

・協会会員外のターゲットメーカーにも広く調査協力を呼びかけ、ターゲットの市場規模調査を実施し、業界動向についての基礎資料の充実を図りました。 ・ITO等の取り扱い作業による健康障害防止策に関する技術指針や特定化学物質障害予防規則等の改正について、情報収集を行いました。 ・新金属産業災害防止対策安...

活動概要

・協会会員外のターゲットメーカーにも広く調査協力を呼びかけ、ターゲットの市場規模調査を実施し、業界動向についての基礎資料の充実を図りました。
・ITO等の取り扱い作業による健康障害防止策に関する技術指針や特定化学物質障害予防規則等の改正について、情報収集を行いました。
・新金属産業災害防止対策安全委員会における「新金属産業災害防止に関する行動計画」の策定に当たり、新規対象業種として統計類の整備、解析、ハザードの抽出、安全対策等に関する調査・提言を行いました。
・協会ホームページで部会活動、業界動向等の情報を広く発信するための議論を行い、発信内容を検討しました。

年表

1955年代
1959:キルビー(IT)特許
1959:プレーナ特許
1960年代
1960:MOFET発明
1963:CMOSトランジスター
1966:AC型PDP発表
1970年代
1971:TN-LCD発表
1973:液晶時計、電卓発表
1977:最初のパソコン
1979:aSi-TFT発表
1980年代
1984:STN-LCD実用化
1986:松下電器、TFT生産開始
1987:コダック社、有機EL基本特許
1989:松下電器、TFT量産開始
1990年代
1993:PDPテレビ量産開始
1997:フルカラー有機ELディスプレイ発表
2000年代
LTPS量産技術の確立
1970年代
1970年代TN液晶:電卓、時計
1980年代
1980年代STN液晶:携帯情報機器
1983:ITOターゲット販売開始
1986:密度70%アップITO
1988:低重圧スパッタ法開発により、一挙にITOターゲットが普及
1989:密度85%アップITO
1990年代
1990年代aSi-TFT液晶:パーソナルコンピュータ
1991:密度90%アップITO
1994:密度95%アップITO
1998:密度98%アップITO
2000年代
2000年代aSi-TFT/LTPS、高温ポリSi TFT:TV、携帯電話、PDA
1950年代
1956:最初のHDD(IBM)
1960年代
1960:レーザーの発明(Meiman)
1970年代
1970:Hunt磁気抵抗効果型ヘッドの発明
1972:レーザーディスク発表(Philips)
1978:レーザーディスク発売(日米)
1979:コンパクトディスク(CD)開発
19800年代
1985:CD-ROM普及
1988:MOディスク発売3.5インチタイプ容量
1990年代
1990:DVD用半導体レーザー開発1990:追記型 CD-R発売
1991:GMRヘッド材料の提案
1992:MD発売(ソニー)
1995:DVD規格統一
1996:DVDプレーヤー発売
1997:書換型CD-RW発売
1998:書換型DVD発売(松下)
2000年代
2000:青色半導体レーザー開発
2000:MDLP発売(ソニー)
2002:高記録密度Blue-ray Disc HD DVD規格成立
2003:ブルーレイレコーダー発売(ソニー)
2004:Hi-MD発売(ソニー)

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